散髪
※本作品は、新聞連載終了後の1995年8月14日から20日までのあいだ、北区の「関西電力京都上営業所アミュージアム」で展示会を開催した際、抽選にて来観者の方に贈呈いたしました。
画像は、ポストカードからスキャニングしたものです。ご了承ください。
なお、木村祥刀の遺族からなる「木村祥刀顕彰会」では、今後の展示会や書籍の出版に備え、作品の所有者の方をさがしております。
寄贈者の方で、このホームページをご覧になり、ご賛同いただける場合は、ぜひ書肆清山(おなじく遺族からなる私家出版社)までメールでご一報ください。
木村祥刀顕彰会 代表 木村元亮
|
|
|
も〜い〜くつ寝〜る〜と〜お正月
お正月には もち食べて〜
おなかが痛いと大さわぎ〜
は〜やく 来〜い 来〜い
お医者はん〜
12月も半ばになると、子供たちはお正月を待ちこがれて、そのにぎやかなこと、うるさいこと。
「何をあほなこと言うたはるの、さあ、お正月やったら頭をきれいにせんと、笑われますえ」
散髪代だけお年玉をふやしてもらえる約束で、おばあちゃんに頭を押さえられて、じーっとがまんの小1時間。
昔のバリカンは、手を動かして刈る手動式。毛がひっかかったら、その痛いのなんのって。
やっと終わると、みんなから「おはつ!」と、くりくりの坊主頭をポンとたたかれて、あとはまた大はしゃぎ。
年の始めの ためし〜とて〜
終〜わりな〜ごやのお〜ばあちゃん〜
松竹ひっくりがえして 大〜さわぎ〜
お〜もち食べすぎて のどつ〜めたぁ〜
(絵と文:木村祥刀)
1994年12月13日 京都新聞 掲載
|
|
|